CreepyNutsのDJ松永がDMC CHAMPION SHIPで優勝、世界一に輝いた事でお茶の間にその名を轟かしている。
そんな今だからこそ、是非まだふたりの曲を聴いた事がない人にこの記事が届けば幸いだ。
CreepyNutsはラッパーのR-指定とDJのDJ松永からなる二人組のヒップホップユニットで、ヒップホップシーン及びロックシーンにまで影響を及ぼし、現在大躍進中である。何故今CreepyNutsが各世代から大人気なのか。

「フリースタイルダンジョン」等の影響で地上波やラジオでヒップホップが流れる事が多くなり、シーンへの入口が広くなったことも奏しているのもある、そして音源は勿論の事、彼らのバックボーンや、人間性が僕達を強く惹きつけていると感じざるを得ない。
R-指定は「UMB CHAMPION SHIP」で日本一、3連覇を果たし、未だにその快挙は破られておらずMCバトル界では伝説級のラッパーである。DJ松永も同様に世界一だ(簡単に言ったけど滅茶苦茶凄い)、しかし彼らはお茶の間のヒップホップイメージでもあるいわゆる、「イケイケ」や「ゴリゴリ」ではない。

教室の隅っこにいる奴らだった学生時代
先日CreepyNutsがメジャーデビューを果たした際、YouTube上で宣伝動画がUPされた。
そこには2人の学生生活の思い出を語っていた。
なんて重たい言葉を吐くのだろう。彼らは根暗で、時に虐められ、部活では1番になれず、教室の隅っこで暮らしていた学生生活だった。
しかしヒップホップに出会い、2人は引き合わされ、僕らからは見えない所で凄まじい努力を重ね、スターダムへの階段を駆け上がっている、
そんな彼らの曲にも2人にしか書けないリリックが特徴的だ。
CreepyNuts/未来予想図
あの人は今?で終わるつもりなんて毛頭ない
その掌返さしたるもう一回
ライツカメラアクション、
スタンディングオベーション
エンドロールが流れ終わった後 そこが人生
そこが本チャン
そこが難関
そしてワンチャンス
そこにある未来
そこで生き、そこで泣き、そこで笑うその刹那
俺が言う恐れるなと…
~~
半笑いも上等そっぽ向かれて元々
わかってる ここやぞここ踏ん張り所
忘れようちっぽけな栄光…
たかってくるネズミもアリも
ゴキブリもハイエナも追い払おう
また一から肩肘張らず出自なら明らか堺市中区
ドサ回ろう 足掻こう もがこう腹括ろう
決める覚悟 その全てを書き起こそう
端から世捨て人 多く無い手荷物
未だに可能性無限、測定不能
目の前のマイクロフォンを即手に取る
残すインスタントではない足跡を
4年前頃からバトルブームが再燃し、その中でも群を抜いて強かったR-指定は持て囃された。ヒップホップシーンを引っ張る存在にまで成長した彼が、いつかこのブームが去ってしまった後でも自分の信念を貫き通していく、そこからこそが人生の本番だと言う彼なりの決意表明を感じ取れる一曲。
CreepyNuts/スポットライト
クソな雑音ヘイト周りの目
全てシャットダウン己で舵取れ
I get the job done全部任しとけ
俺のゲーム 俺だけのステージ
1分1秒の先まで
立ち止まっちゃ ソコには何もねぇ
ならばどう転ぼうが確かめに行こうや
I’m a No,1 player 元ベンチウォーマー
~~
あの日ベンチに座って枯らしてた声は一体誰の為
所詮他人の祭りと諦めて逃げて腐った成れの果て
その俺が良く言えたもんだ「負けんじゃねぇ」
一体 どの面さげ叫んだフレーズ
だけどそれは、きっと誰かじゃなく
ソコに立てなかった俺の為
学生の頃はずっとベンチウォーマーだったイケてない2人、何かと言い訳を続けて逃げてきたダサい2人、
だが2人はそんな自分に勝つために舞台に立ったのだ。そして今では変えの効かない日本一と世界一の2人になった。
王道漫画を超える王道ストーリーである。
そんな彼らのラジオも忘れてはいけない、長々と曲を紹介したがラジオが面白い。なんならラジオの方が面白い。そんじょそこらの芸人じゃ太刀打ち出来ない程オモロイ。ここがまたニッチな層からも支持を受け、人気に繋がっている。
ジブラや交流のないDiggy-Moをいじり倒したり、メールで喧嘩吹っ掛けられたり、世界一になったのに帰国せずロンドンの街中でエドシーランを探したり……とにかく面白いから是非聴いてほしい。
ヒップホップは生き様だ。ずっとダサかった時の俺でも、挑戦しなかった時の俺でも、あいつに勝てなかった時の俺でも、好きな子に振られたあの時の俺でも、友達に無視された時の俺でも、ヒップホップが支えてくれた。俺なら大丈夫だ。そう思わせてくれた。いつまでもダサくて、そしてカッコイイ、やりたい放題の「たりないふたり」から今後も目が離せない。
テークエムさんの客演でのRー指定さんがやばっかたので載せます